2020年に誕生したサラブレッドが目指す頂点・日本ダービー。この舞台で圧倒的な成績を残していたディープインパクト産駒は、その最終世代の出走が叶わず、出走各馬の種牡馬はフレッシュな顔ぶれとなった。種牡馬としてダービー3着以内の経験があるのはハーツクライとキタサンブラックのみで、新時代の到来を予感させる。

1.継続騎乗を狙うのがセオリー

 21年は乗り替わりの福永祐一騎手(当時)がシャフリヤールを優勝に導いたが、乗り替わりでの優勝は85年のシリウスシンボリ以来のことだった。全体として見ても、過去10回で前走から乗り替わりとなる馬は[1-1-2-55]で複勝率6.8%しかない。

2.キャリア数に注目

 過去10回で、本番までのキャリアが5戦以内だった馬は[8-8-5-69]で複勝率23.3%なのに対して、キャリアが7戦以上だった馬は[1-1-1-50]で複勝率5.7%。使われ過ぎている馬はあまり強調できない。

3.妙味は前に行ける馬

 過去10回で、前走4角7番手以下だった馬は[8-1-4-76]だが、複勝回収率は34%しかない。一方、前走の4角5番手以内だった馬は[2-9-6-64]と勝ち切るケースは少ないものの、複勝回収率は118%ある。

 ここはサトノダイヤモンド産駒のサトノグランツに期待したい。前走の京都新聞杯でのエンジンの掛かり方からして、1ハロンの距離延長はプラスだろう。また、3連勝の勢いがあり皐月賞組相手でも十分勝負になると見る。サトノダイヤモンド自身はハナ差の2着と涙を呑んだ舞台だが、その初年度産駒で雪辱なるか注目。