きょうだい3頭目の重賞Vとなるか。21年スプリンターズS覇者のピクシーナイトの半弟となるジュンヴァンケット(牡3、栗東・友道康夫厩舎)が、アーリントンカップ(3歳・GIII・芝1600m)で無敗での初タイトル獲得を狙う。

 ジュンヴァンケットは父キズナ、母ピクシーホロウ、母の父キングヘイローの血統。21年のセレクトセール当歳で1億円(税抜)の高値で取引された。半兄のピクシーナイトは21年のスプリンターズS、シンザン記念の覇者。同年の香港スプリントでは競走中止した他馬に巻き込まれる形で転倒して骨折。その後は全盛期の走りを取り戻せなかったが、無事ならスプリント路線で一時代を築いたであろう逸材だった。そして同じく半兄のフェーングロッテンは22年のラジオNIKKEI賞を制している。

 ここまで1戦1勝。3月の未勝利(阪神芝1600m)で既走馬相手にデビュー。出遅れて中団後ろで運ぶ形となったが、直線では別格の末脚を繰り出し、5馬身差で圧勝した。最後は流しながら、上がり3Fは断トツの33秒4。しかも当時はまだ余裕残しの体つきだったので、使った上積みも見込める。ここは一気の相手強化となるが、素質は五分以上。楽々ときょうだい3頭目の重賞制覇となっても全く驚けない。