食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地は5月14日、「Oisix」において、国内外のがんと食事に関するガイドラインを参考に、在宅での栄養管理を目的に要件を設定したミールキットを提供する「がん患者さんとつくった ヘルスケアOisix」の販売を開始した。がんの治療をしている人と家族の食事サポートを目指す。

オイシックス・ラ・大地の提供する食品宅配サービス「Oisix」が販売を開始した「がん患者さんとつくった ヘルスケアOisix」は、がんの治療している人と家族の食事サポートを目的に、在宅での栄養管理に配慮したミールキットコース。症状に合わせ、化学療法中などを対象とした「食べられない、作れない時コース」と、ホルモン療法や経過観察中を対象とした「適正体重維持コース」の2コースがラインアップする。


▲ヘルスケアKit Oisix(調理後)イメージ


▲ヘルスケアKit Oisix パッケージ

国内外のガイドラインや基準を参考に、6項目の独自の要件を設定した特別なミールキット「ヘルスケアKit Oisix」を選択でき、現在は4つのKit「バランスKit」「塩分3g以下Kit」「1日分の野菜Kit」「高たんぱく質Kit」を展開。価格は、1セット(2人前)1933円(税込)〜で、Oisix定期会員向けの商品となる。



監修した医学博士 東口髙志氏は、本商品の開発の背景について、「お客様への定期的なヒアリングの中で、がん患者さんが抱える食生活への不安の声が大きかったことから、食の課題に取り組む当社としてサポートができないかと考えたことがきっかけです。患者さんや医療機関、専門家の方にヒアリングしながら、栄養管理や精神面の負担軽減につながる商品づくりに取り組み、『安心・安全な食材宅配』『医学的な知見を参考』『がん患者さんの生活に寄り添う』をコンセプトとした、日本初のがん患者さん向けの食事支援サービスを開発しました」と述べた。開発には、30名以上の医療専門職者や15の患者支援団体、企業の協力を得ている。

オイシックス・ラ・大地は、本商品の発売と同日、「がん治療を支える食生活研究所」を創設し、臨床研究や治療と食生活とのエビデンスの発信などにも取組む予定としている。



【医療専門職者からのコメント】

・がん研究会有明病院 高野利実先生



がんの患者さんは、「食べなければいけない」「食べちゃダメ」というMustの文章で考えがちです。これを、「食べたいから食べる」「食べたくないなら無理をしない」というWantの文章に置き換えられたら、だいぶ気持ちがラクになるのではないかと思います。私は、「皆さんのWantを大事にしたい」という想いで、このサービスをサポートさせていただいています。がんがあっても、ラクな気持ちで過ごせるように、食事や日々の生活を楽しめるように、そんなお手伝いをできればと思っています。


・mammaria tsukiji 尹玲花先生



がんという大病を経験し、食生活について見直す方がほとんどです。どう改善したら良いのか悩み、アレはだめと自分を律するあまり苦しくなってしまうことも。これまで病院ではがん治療中の食生活の情報提供に限界を感じていました。患者様側も体調もままならないのに食事のことまで手が回らないというのが実情。専門家監修のサービスをうまく活用して、治療中そして治療後も美味しい食事で健やかにお過ごしいただきたいです。当院のスタッフも「ヘルスケア Kit Oisix」を活用して仕事に子育てに忙しい毎日の食事を支えられています。患者様のご家族にも広く知っていただきたいサービスです。


・昭和大学病院 垂野香苗先生



がんの治療中、治療後の健康維持の中でバランスよく健康的な食生活を送ることはとても大切です。しかし、”バランスよい食生活を続ける”ということはなかなか難しいことです。安心な食材の中から、バランスよくご自身の体調や状況に合わせて選択できる「ヘルスケアOisix」は、患者さんやそのご家族の強い味方になると思います。治療中やその後も、時間や体力がない中で、買い物の手間が減ること、時短で簡単に料理ができること、食材を余らせることがないことも魅力です。これから、さらに皆さんの意見から、より良いサービスに成長できることを期待しています。