エムダイヤ(富山県滑川市、森弘吉社長)は、リサイクル廃材用切断機「エコカッター」に最大投入幅1500ミリメートルの大型機を追加し、月内に受注を始める。従来機の最大幅を約7割拡張し、太陽光パネルなど大型品の再資源化ニーズを取り込む。消費税抜きの価格は2500万円を想定する。新機種で年間10台の受注を目指す。

エコカッターはリサイクル原料を分離・破砕する際、処理しやすいように前段階で粗切断する役割を担う。現状は原料の最大投入幅が600ミリ、900ミリメートルの2機種をラインアップするが、太陽光パネルなど大型品を処理したいニーズが高まっていた。

新機種の最大投入幅は1500ミリメートル。高さは250ミリメートルで、要望に応じて変更を可能とした。

国内ではトラックドライバーの残業上限規制に伴う「2024年問題」を受け、産業廃棄物事業者はリサイクル原料の輸送効率の向上を模索している。そのためエムダイヤとして、エコカッターで簡易に粗切断することで一度に運べる量を増やせるメリットを訴求する。

リサイクル現場では原料を単一素材に分離することが求められている。同社はリサイクル原料を破砕しながら素材ごとに分離する分離・破砕機も手がける。切断機と分離・破砕機をセットで提案し、再資源化を後押しする。

切断機の新機種は22日から東京・有明の東京ビッグサイトで開かれる「NEW環境展」で初披露する。会場では使用済みの自社製切断機を修繕・再生したアップサイクル品も展示。環境負荷低減に貢献する技術力もアピールする。