【買うならどっち? 独自目線でジャッジ】ノンアルのレモンサワー編

 4月は新年度が始まり新入社員歓迎会などでオフィスで乾杯する企業も増えています。だからなのか今、店頭では高アルコールが減って、ノンアルコールばかりです。酒飲みとしては残念です。たくさんのビールやチューハイが並んでいても、よく見てみるとアルコール度数が少ないんです。一大事です。

 少なくなった本当の原因は、厚労省が適正な飲酒に関する指針を初めて公表。アルコールは少量でもがんになりやすいと注意を促したからなのです。

 1日の純アルコール量が男性で40グラム以上、女性で20グラム以上だと生活習慣病のリスクを高めるそうです。

 女性の乳がんは14グラム以上、男性の前立腺がんは20グラム以上でリスクが高まるというものです。ちなみに20グラムとはチューハイ(アルコール度数7%)で350ミリリットル1本です。ほんの少しでも、リスクが高まるというから、ちょい飲みさえブレーキがかかりそうです。

 でも、そんな時に救ってくれるのが、刺激的で甘くないノンアルコールのレモンサワーです。レモンは酸っぱくてお酒っぽい気分になります。

 今回はサントリーの「のんある酒場 レモンサワー」とコカ・コーラの「よわない檸檬堂」を取り上げます。これはどう見ても中高年男性向けに売りたいのでしょう。両方ともザ・オヤジって感じのイラストで、これまで避けていました。

 レモンサワーの味は差があります。サントリーは炭酸っという感じの味の後、少し酸っぱい中に少しだけ甘さがあり、その後、甘酸っぱさに移行します。原材料に含まれるレモン果汁はイスラエル製造です。

 コカ・コーラは最初の炭酸と酸っぱ甘さが混じっていて、それがずっと最後まで続きます。レモン果汁はアルゼンチンです。

 コカ・コーラは果糖ぶどう糖液糖、ジュニパーベリーエキスですが、サントリーは焼酎エキスに酸味料、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)です。

 サントリーの100ミリリットル当たりの炭水化物は0.4〜0.9グラムですが、コカ・コーラはその10倍以上の6.2グラムあります。カロリーはサントリーは0キロカロリーですが、コカ・コーラは25キロカロリーあります。このあたりが、炭酸よりも甘さが強調される理由です。

 食塩相当量もサントリーは0.07〜0.14グラムで、コカ・コーラの0.07グラムより多いのも大人炭酸の味でしょう。値段は近所のスーパーでサントリーが108円(税別)、コカ・コーラが115円(同)でした。

 私はカロリーなしのサントリーのほうがいいですが、それにしてもノンアルコールは物足りない。

(柏木理佳/生活経済ジャーナリスト)