藤井聡太名人(竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋王=21)が挑戦者の豊島将之九段(33)に先勝した、将棋の第82期名人戦7番勝負第2局(千葉県成田市「成田山新勝寺」)は23日、先手の豊島が39手目を封じて初日を終えた。封じ手時刻の午後6時30分に立会人の森内俊之九段が「次の手を封じてください」と声をかけると、即座に「封じます」と反応した。

午前9時からの2日制で始まった対局は、相掛かりの出だしから前例のない形に誘導して「ひねり飛車」をにおわせた豊島に、藤井がついていく形となった。序盤からお互いに腰を据え、じっくりと時間を使うスローペース。形勢はほぼ互角の駒組みの段階での封じ手となった。2日目はどこかのタイミングで流れが一転し、激しい攻防が展開されそうだ。

持ち時間各9時間のうち、初日の消費は豊島が4時間29分、藤井3時間39分。24日午前9時に再開される2日目は、豊島が4時間31分、藤井が5時間21分の持ち時間で戦う。