<阪神1−3広島>◇8日◇甲子園

広島大瀬良大地投手(32)が、甲子園で18年6月22日以来、6年ぶりに勝った。7回106球、4安打4奪三振1失点の力投で今季初勝利。阪神打線の3番から6番の中軸に安打を許さなかった。「信頼に欠ける投球が続いていた。(3回に連打された)近本くんや中野くんとの相性はよくなかったけど、これからも対策を練って1、2番を打ち取りたい」と謙虚に次を見据えた。

6回2死、佐藤輝から空振り三振を奪い、通算1000奪三振も達成。残り1個になり、ベンチで「頑張れ」と激励を受けていた。右腕は「狙って取ったわけじゃない」と笑ったが、プロ11年目で節目の記録に到達した。

直後の7回2死三塁で打順が回ったが、新井監督は白星後押しのため「当然。野手もそう思っていたと思います」と代打を出さなかった。大瀬良は空振り三振に倒れたが、続投指令に応え、その裏を3人で抑えた。打線も呼応し、8回に勝ち越しの2点を取った。指揮官は「素晴らしいピッチング」とたたえた。

首位阪神に連勝し勝率5割に復帰。4月5日以来のAクラス入りで3位に浮上し、首位と1・5差に接近した。エースの白星とともに、さらに上を目指す。【中島麗】

▼通算1000奪三振=大瀬良(広島) 8日の阪神7回戦(甲子園)の6回、佐藤輝を空振り三振に仕留めて達成。プロ野球157人目。初奪三振は14年4月2日のヤクルト2回戦(マツダスタジアム)で古野から。

▽広島二俣(2番起用で8回、捕手の阪神坂本と衝突しながら決勝のホームイン)「走路に捕手が入って来たので、意地でもホームベースを触りたいっていう思いで。体が勝手に反応した」