プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31=大橋)が全階級を通じた約1年9カ月ぶりとなる「世界最強」ボクサーに返り咲いた。世界的にもっとも権威のある米老舗ボクシング専門誌ザ・リングが9日(日本時間10日)、階級を超越した最強ボクサーを決める最新のパウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングを発表。井上が、史上初となる2階級での4団体王座統一に成功していたテレンス・クロフォード(米国)を抜き、2位から1位となった。

5月6日、4万3000人の観衆を集めた東京ドームでWBC世界同級1位ルイス・ネリ(29=メキシコ)を6回TKO撃破したことが評価された。所属ジムを通じ、井上は「ルイス・ネリ選手との防衛戦で約2年ぶりに権威あるリング誌のPFP1位に返り咲くことができました。これもいつも応援してくださる皆さんのおかげです。東京ドームでの戦いを経て今後のキャリアを加速させていくので、また応援よろしくお願いします」とコメントした。

井上は22年6月、ノニト・ドネア(フィリピン)とのバンタム級3団体王座統一戦後に日本人史上初のPFP1位に認定されており、今回が2度目。前回は同年8月に3団体統一ヘビー級王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)に抜かれ、2カ月半ほどで2位となっていた。