大相撲の大関霧島(28=音羽山)が、ボクシング井上尚弥のTKO勝利に刺激を受けて、時津風一門の連合稽古で23勝2敗と、圧倒的な存在感を見せつけた。

7日、東京・両国国技館の相撲教習所で行われた、所属する一門の連合稽古に参加。一門の番付最高位とあって、大トリで土俵に入ると連続で25番取った。鋭い踏み込みからの寄りや押し、さらには投げも駆使して、関取衆8人を相手に西前頭筆頭の大栄翔に2敗した以外は全て勝った。

前日6日は、スーパーバンタム級の世界4団体王者井上尚弥が、6回TKOで勝利するシーンを東京ドームで生観戦した。稽古後は「素晴らしい試合だった。第1ラウンドで(井上がダウンを喫し)『アレッ』と思ったけど、第2ラウンドが始まる前の顔とか体を見たら『もう大丈夫』と思った。なかなか見ない試合の流れだったけど、ものすごい力になったし『さすが』と思ったし『オレも頑張らないと』と思った。だから今日は調子が良かったのかな(笑い)。イメージ通りに稽古できた」と、自然と闘争心がわき、稽古にも熱が入ったと説明した。

夏場所(12日初日、両国国技館)に向けて、8、9日は時津風部屋を候補に出稽古し、最終調整に入る。まずはかど番脱出。その先に優勝争いに絡むことを見据えている。