ミズノのスポーツメントール賞とスポーツライター賞の表彰式が23日、都内のホテルで行われ、23年度のスポーツメントール賞ゴールドを東洋大陸上部の監督補佐兼競歩コーチを務める酒井瑞穂さん(47)が受賞した。

優秀選手の育成に努めた指導者などを顕彰するもので、酒井さんは21年東京五輪(オリンピック)男子20キロ競歩銀メダルの池田向希(25)、23年世界選手権男子35キロ競歩銅メダルの川野将虎(25=ともに旭化成)らをサポート。壇上で「スポーツには人の心を動かす力があると思う。これからも学びを大切に、貢献できるようにしたいです」などと思いを語った。

スポーツライター賞は「怪物と出会った日 井上尚弥と闘うということ」(講談社)を手がけた森合正範さん(51)が受賞。プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥(31=大橋ジム)に敗れたボクサーへの取材から王者の強さに迫った書籍で、井上からは映像で祝福メッセージが届いた。

森合さんは「負けた試合の話を聞くこと、KO負けした瞬間を振り返ってもらうことは、大変失礼で、傷口に塩を塗るような取材だったかもしれない。それでも私に向き合い、全てをさらけ出してくれました」と取材対象者に感謝した。【松本航】