<体操:NHK杯権兼パリ五輪代表最終選考会>◇19日◇群馬県・高崎アリーナ◇男子2回目

個人総合で20歳の岡慎之助(徳洲会)が合計342・727点で初優勝を果たし、パリ五輪代表に決まった。4月の全日本選手権での得点を持ち点に2日間演技し、この日は6種目合計10位の84・531点ながら逃げ切った。15歳でジュニアの世界王者となった「ニッポンの宝」。大けがから復活し、栄光をつかんだ。この日決まった萱和磨(27)杉野正尭(たかあき、25)谷川航(27)に加え、今大会は棄権したが内定済みだった橋本大輝(22)を含めた5人でパリに臨む。

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杉野がチーム貢献度で初の五輪代表入りを決めた。個人総合5位も、得意の鉄棒とあん馬を評価された。最終演技の鉄棒で着地を決めると「泣かないと決めていた」が、思わず涙。東京五輪選考では0・018点及ばず補欠に回るなど、あと1歩で代表を逃し続けてきた。「3年間の思いや苦しみを思い出した。経験をプラスに変えられた」。