<日本ハム4−3ロッテ>◇19日◇エスコンフィールド

今季初安打でサヨナラお膳立て!今季初めて1軍昇格した日本ハム清宮幸太郎内野手(24)が「7番・三塁」でスタメン出場。3−3の9回先頭でロッテ4番手横山から今季初安打となる右翼線二塁打を放った。土壇場で貴重な一打を放ち代走中島と交代。上川畑の送りバントで1死三塁、水野、郡司が申告敬遠され満塁になると、代打の加藤豪が押し出し四球を選び、4月5日西武戦以来のサヨナラ勝ちにつながった。

21日遅れの“開幕”だ。本拠地での初出場。交代後、大声援でファンに迎えられ「本当に声援ってこんなに力になるんだなって思いましたね。ケガしてたくさんの人に支えられた。その感謝の気持ちもありました」。2回2死、6番レイエスの打席の場面で、ネクスト・バッタースボッスに入るのを忘れて、チームメートに言われ、いそいそと準備する場面もあったが、それもご愛嬌(あいきょう)だ。「いろいろ考えすぎちゃってたんですね」と苦笑いで振り返った。

新庄監督はイースタン・リーグ期間中、清宮に「(安打を)15本打ったら(1軍に)上げる」と伝えていたが「毎日見てて、もう上げてもいいかなというところで。3本サービス」と12安打打った時点で“前倒し”昇格を決めた。結果的に清宮は、その後も安打を重ね57打数17安打5打点、打率2割9分8厘17安打と万全な形で戻ってきた。

自身の一打が起点となっての1点差勝利、貯金1。「そこに関しては今、ここにいるみんなの力なので。勢いを止めないように。もっと僕が乗せるぐらいで。遅れましたけど、先頭に立っていきたい」。ここからバンバン打ちまくって、チームを波に乗せる。【永野高輔】

○…加藤豪が9回1死満塁から代打で登場し、サヨナラの押し出し四球を選んだ。今季初のお立ち台に呼ばれ「僕が今ここに立っていていいのか」と一瞬、苦笑い。その上で「あの場面で使ってくれた監督のおかげ。僕は最後の3分くらいしか出ていないが、その前の3時間チームとして粘り強く戦ってくれて、自分の打席を持ってきてくれてうれしい」と新庄監督、チームメートに感謝した。

▽日本ハム新庄監督(清宮起点にサヨナラ勝ち)「やっぱ彼が打つと、球場全体が盛り上がるし、たまに抜けていますけどね(笑い)。しっかりとツーベースを打ってくれて、チャンスを作ってくれましたね」

▽日本ハム伊藤(7回3失点で降板もチームがサヨナラ勝利)「次は僕が助ける番。しっかりゲームメークしていきたい」