<イースタン・リーグ:DeNA5−1巨人>◇20日◇横須賀

5年ぶりにDeNAに復帰した筒香嘉智外野手(32)が、加入後初実戦に臨んだ。「4番DH」で先発出場し、第3打席で初安打初タイムリーを放った。

5回2死二塁、カウント3−1から、巨人メンデスの139キロ直球を捉え、中前にクリーンヒット。復帰後初安打初適時打にスタンドから大歓声が起こった。3打席立って2打数1安打1打点で退いた筒香は「試合ができる喜びを感じながら、幸せな時間でした。久しぶりの実戦でスイングの感覚も良かった。もう少し修正しないといけないところもあるので、それを繰り返して良い状態に持っていけたら」と振り返った。

第1打席の1回2死二塁、満員のスタンドから自然発生的に起こった「横浜の空高く〜」から始まる応援歌でファンの大声援を受けながら打席へ。巨人メンデスの初球、内角直球がすっぽ抜けて筒香の右肘の肘当て付近に激突。「まさかデッドボールとは思ってなかったので、びっくりしましたけど、問題はないです」と無傷を強調した。痛がるそぶりはなく、一塁ベースに向かった。ファンにとっては1657日ぶりの日本実戦復帰で待ちわびた初打席の初球にいきなりの死球を受け、どよめきとやじが飛んだ。

3回1死の第2打席は鋭いスイングを見せるも、チェンジアップに空振り三振だった。今後については「映像を見てないので、自分が思い描いている動きと映像が一致しているかを確認しながら。ストライクゾーンも含めて、修正していかないといけない」と映像と感覚を照らし合わせながら、調整していく。

横須賀スタジアムは初のユニホーム姿となった背番号25に視線が集中した。昨季、バウアーの来日初登板で集まった2680人を上回る2950人が集結。950人が並んだ長蛇の列の最前列付近のファンは午前4時すぎから待機した。開門時間は予定より35分繰り上げられ、内野席は満席で立ち見客があふれた。1回終了時点で19年9月29日のイースタン・リーグ西武戦以来、5年ぶりに外野席が開放された。筒香は「これだけのファンが足を運んでくださるのは幸せ」とかみしめていた。

報告を受けた三浦監督は「すんなりと試合に入っていけていたと思います」と評し、21日は球団施設DOCKで練習し、休養日を挟んで23日はイースタン・リーグ日本ハム戦(鎌ケ谷)への出場予定を明かした。1軍合流は最短で4月中を見据える。筒香は「もう少し修正しないといけない部分もある。早くいい状態に持っていけたら」と先を見据えた。

【第1打席=1回2死二塁】投手・メンデス

<1>内角直球 右肘付近への死球

【第2打席=3回1死】投手・メンデス

<1>外角高め145キロ直球 ボール

<2>外角123キロカーブ 見逃しストライク

<3>外角高め145キロ直球 ボール

<4>外角146キロ直球 ファウル

<5>内角低め132キロチェンジアップ 空振り三振

【第3打席=5回2死二塁】投手・メンデス

<1>外角129キロスライダー ボール

<2>外角129キロスライダー ボール

<3>外角143キロ直球 ボール

<4>外角130キロスライダー 見逃しストライク

<5>139キロ直球 中前適時打

◆DeNAスタメン

1(遊)林

2(三)柴田

3(中)梶原

4(指)筒香

5(捕)松尾

6(一)蝦名

7(右)神里

8(二)森敬

9(左)東妻

先発=石田健