◆ロッテ1―10ソフトバンク(24日、ZOZOマリン)

 雨ニモマケズ―。タフな投球で左腕が勝利に導いた。ソフトバンクの大関友久投手(26)が5回4安打1失点、3奪三振の好投で今季2勝目を挙げた。

 苦しんだ経験が生きた。大関は試合後、「前に北九州で投げたのがちょっと生きたかなというのもあります」と振り返った。

 11日の日本ハム戦(北九州)では雨が降りしきりマウンドもぬかるむ中、4回3失点。丁寧に低めに制球することを気にしすぎた結果、相手に安打を許したことへの反省を踏まえた。「これぐらいの雨だったら大丈夫だろうと投げられたのが大きかった。北九州よりも雨も弱かったですし、そこまで神経質にならずにすんだのと、雨の中でもしっかりと強いボールを投げることができた」。今回も開始前から悪天候だったが、冷静だった。

 初回から出力全開で飛ばした。2死からポランコに四球、ソトに右前打を許して一、三塁のピンチを招くも、山口を143キロ直球で三ゴロ。無失点でしのぐと、時折雨脚が強まる中でも直球を軸に無失点を継続。5回2死三塁から許した荻野の左前適時打の1点にとどめた。「いろんな意味でも初回から飛ばしていこうと投げていた。それがいい方向に出た」と納得の表情を浮かべた。

 倉野投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーターも以前から大関について「どんな条件とか環境でも対応できるっていうタフさがある」と評価をしている。結果で示した形となった左腕は「環境とかで崩れないような準備を日頃から、これからもしたい」。精神的にも肉体的にもどんどんタフになっている。(鬼塚淳乃介)