◆ソフトバンク全体練習(20日、みずほペイペイドーム)

 3年ぶりのV奪還を目指すソフトバンクは、39試合を消化し、27勝10敗2分けと17の貯金をつくり、2位日本ハムと6ゲーム差と早くも独走態勢を築きつつある。打線は12球団最高のチーム打率2割5分8厘、リーグトップの26本塁打。柳田悠岐、山川穂高、近藤健介の「YYKクリーンアップ」は他球団の脅威となっている。

 17日からの西武3連戦(みずほペイペイドーム)でも「YYK」が大爆発した。17日は山川、近藤のアベックアーチで快勝。18日は1点を追う8回、柳田の安打から近藤が逆転2ランでひっくり返した。19日も1点を追う9回、柳田の同点打から近藤のサヨナラ二塁打につながった。山川は同戦で左手甲付近に死球を受けたが、一夜明けた20日にフリー打撃を行うなど問題はなさそうだ。

 1番周東佑京も打率3割5厘と好調。自慢の俊足でも16盗塁と12球団単独トップに立っている。チームも今季早くも4度目の4連勝中と死角なしにみえるが、唯一の悩みともいえるのが2番打者だ。現在、2番でスタメン起用された選手は6試合連続無安打。その間、今宮健太、川瀬晃、野村勇がスタメン出場したが、快音は響かなかった。

 小久保裕紀監督は「今宮はレギュラーなので」と強調。村松有人打撃コーチも「基本は今宮で考えている。打撃は練習でいい感じになりつつあるので、試合でどんな形でもHランプがついたら上がってきそうな雰囲気はある。今のうちに状態を上げていきたいなというところもある」とチーム状態がいい今だからこそ復調に期待を込めた。

 クリーンアップついて村松コーチは「落ち着いてなじんできた。山川も最初は強引になりがちだったけど、状況によっては当てにいくことなく、クリーンアップで取りにいくという意識ができている。3人が一体になっていけている」とうなずいた。2番に関しては「他にも川村(友斗)、三森(大貴)もあると思うけど、三森は今は9番でいい形で1番につないでいる。川村も6、7番がいいので、今宮や川瀬がいい形でつないでくれればいい」と説明した。欲張りすぎる悩みかもしれないが、2番がはまれば、さらに打線はすごみを増しそうだ。(小畑大悟)