地元は兵庫県の神戸・淡路流アートを愛し、神出自工のパーツとハンドメイドパーツを組み合わせて格調高いクルマを作り上げた。ハンドメイド部分は長谷川工作所に教えを請い、カナヅチとタガネだけで仕上げたそうだ。見事な出来映えながらも「細かい部分は全然。これで淡路流を名乗ったら、怒られちゃいますよ」と、あくまでも謙虚だ。

そのスタイルはフロントから各パーツに至るまで、オールウロコステンレス仕上げ。特に純正のシルエットがまったく見えないほど、ウロコステンレスで覆い尽くされたキャブパートは圧巻で、随所に施した打ち出し模様やプレスラインも見事な仕上がりだ。

そして、ウイングボディ3面を華やかに装うペイントも自身の作品。これは、映画『トラック野郎』シリーズ第6作の一番星号にインスピレーションを得たもので多彩な色使いが魅力だ。

【写真6点】こよなく愛す神戸・淡路流アート。

カミオン2012年8月号トップアートをもとに再構成