4月6日、群馬県高崎市で9歳の女子児童がこの第4種踏切で列車にはねられ、死亡する事故がありました。新潟県内でも第4種踏切での死亡事故が複数発生しています。第4種踏切の現状を取材しました。

6日、高崎市の上信電鉄の踏切で近くに住む9歳の女子児童が電車にはねられ死亡しました。

散歩中に犬を追いかけて踏切に入ったとみられる女子児童。事故が発生した踏切は遮断機や警報機が設置されていない「第4種踏切」でした。

この第4種踏切での事故は過去に県内でも。2010年、柏崎市の第4種踏切で10歳の男子児童が電車にはねられ死亡する事故が発生。

2021年には…

【記者リポート】
「こちらが事故のあった踏切です。幅は1.5mほど。バイクなら通ることのできる広さですが、遮断機や警報機はついていません。現在、国交省が原因を調査しています」

上越市福崎新田の踏切で妙高はねうまラインの普通列車とバイクを運転していた近くに住む男性が衝突し、男性が死亡する事故がありました。

この事故から約2年半。

【記者リポート】
「以前、事故のあった第4種踏切の跡地ですが、現在は封鎖され、柵がつけられています」

えちごトキめき鉄道によりますと、この踏切は事故を受け、道路管理者や住民と協議した結果、事故の再発を防ぐため閉鎖したということです。その一方で…

【齋藤正昂アナウンサー】
「三条市のこちらの踏切、“止まれ”の注意書きはありますが、遮断機はありません」

国土交通省によりますと、遮断機や警報機のない第4種踏切は2022年度末時点で、県内に45カ所残っているということです。

踏切の近くに住む人は…

【踏切の近くに住む人】
「(ないと)不便。事故が今までないからよかったようなものだけど、ちょっと怖い」

【踏切の近くに住む人】
「トラクターとか(近くにある踏切下の)ガードをくぐれない人は怖いみたいだけど」

危険性を指摘する一方、なぜこの危険な踏切がなくならないのか…総務省の実態調査では、鉄道事業者と地域住民の協議が進まないことが課題だと指摘されています。

実際に、上越市で閉鎖された踏切の近くに住む人からは…

【踏切の近くに住む人】
「使っていた人は困ったと思う。それを私から『あってもなくても』とは言えない」

【踏切の近くに住む人】
「おばあちゃんたちが歩いて渡る。左右見て、わずかな距離だから残してもらいたいという思いはトキ鉄さんや行政に伝えた」

閉鎖後の不便さについて口にしていました。

それでも痛ましい事故を防ぐため、第4種踏切の解消に向けての取り組みは待ったなしです。