東京都の江東区長選挙をめぐり、公職選挙法違反の罪で有罪が確定した柿沢未途元衆議院議員が26日、元秘書の裁判に証人として出廷し、元秘書の買収の認識を否定しました。

柿沢未途元衆議院議員は支援する前区長の木村弥生被告が出馬した去年4月の江東区長選挙をめぐり、公職選挙法違反の罪で先月、有罪が確定しましたが、26日、東京地裁で開かれた元秘書・後藤周被告の裁判に、証人として出廷しました。

後藤被告は、柿沢元議員と共謀し、区長選前に、地元区議らに対し、あわせて約100万円を配り、買収するなどした罪に問われていますが、無罪を主張しています。

26日の証人尋問で柿沢元議員は、自身の買収の認識については、「買収の意図があったと思われてもやむを得ない」と述べた上で、区議に現金を渡しに行った元秘書については、「区長選の買収の意図を感じて渡しに行ったものとは思っていない」と述べ、元秘書の買収の認識を否定しました。さらに、区議への買収の責任は自分にあると述べ、「全く買収の意識がない秘書が逮捕され、裁判になり申し訳ない」と謝罪しました。

柿沢元議員は自身の裁判で、「争わない」と起訴内容を認めた上で、検察官からの質問に対しては「お答えを差し控える」などと繰り返していました。