施設の運営や行政の対応など保育の安全が守られなかった事が幼い命を失うという重大な結果に繋がったと指摘しています。

2022年、那覇市の認可外保育園で生後3ヶ月の男の子が死亡した事案について、検証委員会が25日、再発防止策などをまとめた報告書を公表しました。

2022年7月、那覇市の認可外保育園で一時預かりされた生後3カ月の男の子が死亡した事案について保育の専門家や弁護士などで作る検証委員会は園の関係者などから聞き取った内容をまとめ、25日公表しました。

報告書では職員が早い段階で男の子の異変に気付き、園長に報告していたにも関わらず状況確認を十分に行わなかったほか救急要請なども怠ったと指摘しました。

元園長は体調不良などを理由に委員会の聞き取りに応じなかったため、事実関係の把握ができなかったとしています。

また、那覇市が立入調査後に文書や口頭での指導にとどまり改善状況の確認が不十分だったと指摘しています。

▽検証委員会 照屋建太会長:
「審議会等でしっかり報告して現状をどうやっていくかまた問題があったら改善していくというのは那覇市の方で取り組んでいただきたい。」

再発防止に向けて、市には保育施設への監督強化を求めたほか、国には重大事案に関する調査権限を自治体に与えるようそれぞれ提言しました。

▽知念那覇市長:
「二度とこのようなことが起こらないよう各保育施設の安全対策の徹底に努め本市の安心安全な保育環境を図ってまいる所存であります。」

報告書では男の子の死因は不詳としていて、母親は「何があったのかを知りたいと思っていたが報告書を読んでもその望みは果たされなかった。二度とこのようなことが起きないように何があったのか問い続けていきたいと思う」とコメントしています。