韓国好きエディター杉山ゆりの【K–TALK♡】Vol.20

ニューヨークでいえばブルックリン、ロンドンでいえばショーディッチ。再開発でおしゃれなギャラリーができたり、クリエイターたちがアトリエを持ったり、古い街並みを残しながらもアートやカルチャーとともに進化を遂げてきたヒップなエリア。


 


ここソウルでそんな場所にあたるのが、連日多くの人で賑わう聖水(ソンス)です。かつては繊維業や靴などの工場や倉庫が建ち並び、時を経たいま、使われなくなったその一部が再利用されたり、リノベーションされて、カフェやショップに姿を変えています。


 


懐かしさとモダンさが、ユニークに融合する街。そう、ソンスでの街歩きは、まずここに面白さがあるんですよね〜。そしてMZ世代に人気のストリート系ブランドやポップな雑貨がある一方で、素敵なライフスタイルショップがあったり、ハイブランドのポップアップが開催されていたり、まさに多様性の極み♡  行くたびに新たな発見があるから、何度でも行きたくなってしまうのです。2023年の冬には「TAMBURINS」3店舗目となる旗艦店もオープンし、まだまだ勢いは止まらなそうです。


 


ただ、メジャーもインディーズも一同に集まるこの街を、端から端までくまなく周ろうと思ったら1日あっても足りません! わたしは夕方から他のエリアも楽しみたいので、今回は3軒のNEWオープンをコースに入れてみっちり5時間でパトロールしたいと思います。


 

まずは「LAZY YOGURT(レイジーヨーグルト)」で、朝食にグリークヨーグルトを!

わたしの場合、ソンスへ行く日はいつも出発点とするお店をまず決めて、そこに一番近いところまでバスで向かいます。バッグショップの「OSOI」から周るときは“ソウルの森”側から、複合ビル「LCDC Seoul」から周るときは“建国大”側から、ソンス歩きをスタート。


 


この日は「遅めの朝ごはんから始めよう」と、韓国で流行ってるグリークヨーグルトを「LAZY YOGURT(レイジーヨーグルト)」で! AM10:30、店内にはすでに3組の女のコたちがいたものの、並ばずスムーズに中へ。12種類あるフレーバーの中からヨーグルトを選んで、その次にグラノーラやフルーツなど、ヨーグルトとの組み合わせを決めます。わたしはプレーン+NUTTY DAY(写真・奥)を、友だちはピスタチオ+GRANNY(写真・手前)をオーダー。あ。日本語メニューがあるので、めちゃ安心です😇


 


そもそもグリークヨーグルトとは、時間をかけゆっくりと水分(ホエー)を抜き凝縮されたもので、高タンパクで、食べ応えのあるクリームチーズみたいな濃密感が特徴です。腹持ちもいいので、たくさん歩く前にピッタリ! ちなみに、こちらのお店のヨーグルトはアイスクリームのように盛られてくるので、その可愛さでも大人気。


 


【stay⏰20min▶︎to next🚶‍♀️3min】

3月31日にオープンしたばかりの「Dickies(ディッキーズ)」をチェック

「LAZY YOGURT」から歩くこと3分。NEWオープンのひとつ「Dickies(ディッキーズ)」に到着。こちらは言わずもがな、日本でも多くのブランドがコラボするなど、長い歴史を誇るアメリカ・テキサス州生まれのワークウェアブランド。韓国では初となるオフラインストアが3月31日にオープンし、メンズ人気も高いことから早速、注目を集めています。


 


ワークウェアにとどまらず、ストリートやサブカルチャーまで拡張した「Dickies」のブランド哲学は、工場地帯だったソンスという街が持つ独特なストーリー背景とも見事にフィット。オープンしたばかりとは思えない雰囲気を放っています。


 


ここソンスのストアでは、ブランドのアイコニックなアイテムだけじゃなく、韓国人のスタイルやニーズに合わせたエクスクルーシヴアイテムも♡ ぜひぜひチェックしてみてください。


 


【stay⏰15min▶︎to next🚶‍♀️10min】

スタイリングのハズしに取り入れたいキャップの宝庫「Paramount Pickers(パラマウント ピッカーズ)」

「Dickies」でワークジャケットを1着購入し、早速そのまま着てお店をあとに……。セレクトショップやクラフトショップの入った複合ビル「LCDC Seoul」を経由して次に目指したのは「Paramount  Picker(パラマウント ピッカーズ)」。(※「LCDC Seoul」については過去記事Vol.11をぜひ♡)


 


こちらの「Paramount Pickers」はヴィンテージのキャップとスウェットを中心に取り揃えるお店で、もともとオンラインと定期的にポップアップを行いながら人気を博し、去年7月、ここソンスに待望のオフラインストアをオープン。店内にところ狭しと並べられたキャップの数は圧巻で、中には超レアな物もあり、3万円を超える物も!! モードな服やきれいめな格好をしたとき絶好のハズしアイテムとなるキャップは、オトナミューズ読者の皆さまにもすごくオススメです。こなれた雰囲気が出せる“クタッと感”や、いい感じの“色あせ”は、まさにヴィンテージならでは。フロントのロゴも、コカ・コーラやROREX、ゴルフのMaster‘sなどなど、いいアクセントになりそうな物が満載でした。(普通にSupremeとかもあったけど)


 


杉山モーレツにオススメな1軒です❤️‍🔥


 


【stay⏰10min▶︎to next🚶‍♀️0min】

フォトスポットがてんこ盛り⁉ 「Danny‘s SUPERMARKET(デニス スーパーマーケット)」

……そして、そして、「Paramount Pickers」と同じ並び、ソンス駅方向へと数十メートル先に進むと突如、まるで映画のセットかのようなポップなスーパーマーケット(!?)が出現。インスタを見て知ってはいたのだけれど、実際に見ても驚きましたww    細部まで精巧な作りで全然“ハリボテ感”なく、徹底された世界観。アメリカのスーパーマーケットとダイナーをコンセプトにしているのですが、ディテール、色づかい、どこを切り取っても完璧な“映えスポット”にあふれてます。実際はスーパーマーケットではなく円盤型のシュークリームやパンケーキなどが食べられる、いわゆるカフェ。せっかくだから、めちゃめちゃデコラティブなシューにトライしたかったけど、まだヨーグルトが50代の胃をしっかりと満たしてくれていて、タバコの箱を模したチュロスを食べ歩きおやつに購入。

壁面にぶら下げられたゴム手袋とスポンジを発見し、「ぎゃーーー可愛いっ♡   お土産にちょうどいいかも!」と手に取ろうとしたところで、目に飛び込んできたのは下のほうに小さく記された“NOT FOR SALE”の文字。えー、これまでも世界観を盛り上げるプロップ(飾りの小物)だったとは恐れ入ります。いや、お願い。商品化して!


 


わたしもついつい夢中になって、いっぱい撮影。いや〜、韓国って本当にどこまでもエンターテイメントに貪欲。さすがです!


 


【stay⏰15min▶︎to next🚶‍♀️0min】

魅せ方の感度まで高いセレクトショップ「EQL(イーキューエル)」

「Danny’s SUPER MARKET」を出て左の角を曲がると、次のお目あて「EQL(イーキューエル)」へ。カジュアルもきれいめも、服も、靴も、バッグも、アクセサリーに至るまで確かなセレクトで欲しいアイテムに出会えるショップ。さらには雑貨、食器、椅子などのインテリア家具、ペッドグッズ……、そのバリエーションは目を見張るほど。ディスプレイも靴が回転寿司のように廻っていたり、楽しい仕掛けで見た目にも楽しませてくれます。


 


広い店内では「andersonbell×HUNTER」や「REST&RECREATION」など韓国ブランドを中心としたポップアップが行われていることもあり、何度行っても新鮮! 今回はきれいな色をのせたサテンのフラットシューズがわたし的ヒットでした♡ ここは一つ一つチェックしながらゆっくり時間をかけて満喫したいお店です。


 


【stay⏰30min▶︎to next🚶‍♀️2min】


 


聖水(ソンス)パトロール後半戦は、Vol.21で!

editor/writer YURI SUGIYAMA