アップルは、独自開発プロセッサー“Appleシリコン”の最新世代「M4チップ」、シリーズ初の有機ELディスプレイ搭載のiPad Proを発表した。本日より予約を開始し、5月15日(水)に発売する。サイズは11インチと13インチの2種を用意し、価格は11インチが168,800円から、13インチが218.800円から(ともに税込)。

日本時間5月7日23時から開催されたスペシャルイベント「Let loose」にて発表された格好。後述する有機ELや、M4チップを新搭載しつつ、13インチモデルは5.1mmのスリムなデザインを実現。iPod nanoよりも薄いサイズに仕上げており、「史上最高に薄いApple製品」と同社はアピールしている。なお、11インチモデルの厚みは5.3mmとなる。

2枚の有機ELパネル(同社はTandem OLED」と呼称)を組み合わせた「Ultra Ratina XDRディスプレイ」を搭載。Tandem OLEDテクノロジーにより、各ピクセルの色彩と輝度をサブミリ単位でコントロール。XDRの精度を新しいレベルに引き上げたとしている。

ディスプレイスペックは、最大120Hzのリフレッシュレートが可能なProMotionに対応し、色域はP3をサポート。フルスクリーン輝度は1,000ニトで、HDRピーク輝度は1,600ニトをマーク。コントラスト比は2,000,000:1となる。また、有償オプションとしてNano-textureガラスをiPad Proとして初めて追加。両サイズともに1TB/2TBモデルのみ選択可能。

iPad Proに有機ELを搭載するにあたり、マシンスペックの強化を図るものとして“Appleシリコン”の最新世代M4チップを初搭載。第2世代3nmテクノロジーを採用し、電力効率を向上。2022年発売のM2チップ搭載機と比較して、CPU性能は最大1.5倍高速だと謳う。さらに、搭載されるニューラルエンジンは毎秒38兆回の演算処理に対応。AI機能を飛躍的に向上させた。

新型チップの搭載に伴い、エアフローも改善。筐体にグラファイトシートを挟み込み、背面のAppleロゴに銅を使用したことで、排熱パフォーマンスを20%向上させたとのこと。

背面カメラは12MP広角カメラを搭載。4KのProResビデオ撮影や、書類スキャン機能をアップデート。AIによる撮影書類の検出、True Toneフラッシュで撮影した複数のイメージをつなぎ合わせ、影や映り込みのない高品質なスキャン画像を作成する。また、カメラ下部にはLiDARスキャナを備える。12MP超広角のフロントカメラは、縦位置からiPad Air同様横位置にレイアウトを変更した。

スピーカーは4基搭載し、ドルビーアトモスフォーマットをサポート。マイクについてもスタジオグレードの物を4基搭載し、豊かなオーディオを録音できると同社はアピールしている。

ストレージは256GB/512GB/1TB/2TBから選択可能。筐体は100%再生アルミニウムで構成され、カラーはシルバーとスペースブラックの2色を展開する。

Source: Apple