忙しい朝の家庭で発生しがち。子どもの「着替えたくない!」事案です。例に漏れず2歳児を擁する私の家でも勃発しています。保育園に送り届けるまでに乗り越えるべきいくつかのクエストのなかで、お着替えは最高難度です。

いつもいつも着替え拒否をするわけでもないのです。お気に入りの服がある時期は喜んで着替えてくれます。でもブームが過ぎれば「おきがえしなーい!」「これがいーのー!」とパジャマをつかむ力はおよそ2歳児のそれではありません。

パジャマ登園を回避すべく「こっちのお洋服のほうがかっこいいよーおしゃれだよー」といくつかの代案を提示するのですが、このモードになると交渉のテーブルにもついてくれず。聞く耳も持たず。


『とうもろこしぬぐぞう』をマネしてお着替え!

その「着替え拒否」モードの2歳児にによく効いた絵本に出会えました。『とうもろこしぬぐぞう』(はらしままみ作、ポプラ社刊)です。

主役はとうもろこしのぬぐぞうさんが、葉っぱの服やひげを自らの意志と力で潔く脱いでいいきます。葉っぱをばりばり。ぺりぺり。ひげもぶちぶち。

わが家では着替え拒否モードになったら、すぐにこの本を出して子どもと読み聞かせながら一緒にページを進めます。ばりばり、べりべりと声に出せば一緒に子どもも声を合わせて「べりべり!」。こうなったら"勝ち確"です。

「こんどは自分でぬぐぞうさんしてみよう」と話しかけると、2歳児が勢いよく服を脱ぎだします。効きまくってます! 助かってます!

脱ぐたびに鮮やかな黄色のとうもろこしがあらわれるのが楽しい。オノマトペを口にすることも楽しい。2つの楽しいが子どもに勢いを与えてくれます。

子どもにとっては「脱ぐ」ことが楽しくなりますので、いったんはすべての服を脱ぐことが必須なのです。でもそのあとは素直に服も着てくれます。

しばらくはこの本に頼ることになりそうです。とても心強い一冊です。