ロンドン五輪の代表候補だったFW指宿洋史が、オーストラリアの地で眩い輝きを放っている。
Aリーグのアデレード・ユナイテッドに所属する33歳は、26日に行われた第26節ブリスベン・ロアー戦で2ゴールを記録。今シーズンの得点数を15に伸ばした。

指宿は柏レイソルの下部組織出身だが、トップ昇格ができずにスペインへ。下部リーグでの活躍を経てセビージャのBチームと契約を結び、2012年1月にはベティスとのアンダルシアダービーに出場した。

柏のユース時代は主にウィングだったが、スペインではストライカーに転身。195cmの“超長身”FWとして日本でも大きな話題と期待を集め、この頃にはロンドン五輪の候補としてU-23日本代表にも選出されている。

ただスペイン1部リーグでの出場はダービーでの1試合のみ。2014年夏には日本へと復帰し、以降、新潟、千葉、湘南、清水とJリーグの4クラブを渡り歩いたが大きな爪痕を残せず、2021年夏にオーストラリア1部のアデレードへと移籍した。

指宿は過去セビージャB時代に3部リーグで32試合20得点、ベルギー2部の時代にも10得点を決めている。ただJリーグで二桁得点を経験したことはなく、オーストラリアでも初年度が6得点、2シーズン目が7得点に過ぎなかった。

今シーズンも年明けまで2得点と奮わなかったが、2024年になってからは人が変わったように活躍しており、出場15試合13ゴール、4月は4試合6ゴールとまさに大暴れ。

固めどりが特徴で、1月13日のシドニー戦ではハットトリックを達成。1試合2得点も4度記録しており、年明けからの13ゴールは7試合の中で決めている。

2月27日には33歳の誕生日を迎え、選手としては晩年に差し掛かった。しかしながらキャリアハイを更新し続ける彼に対しては、Aリーグの他の強豪クラブが獲得を狙っているとの報道も。

ここからのシーズン終盤戦はもちろん、夏の移籍市場における指宿の動向にも注目だ。