[シンガポール 15日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)ビットコインは15日、不安定な取引の中、1週間ぶりの安値を付けた。最高値更新を受けて利益確定の売りが出ている。

米インフレ統計が予想を上回り、早期利下げ観測が後退したことも、投資家のリスク選好度低下につながっている。

ビットコインはアジア時間の取引で一時5%以上下落し、6万6629.96ドルとなった。その後は下げ渋り、3.5%安で取引されている。

前日は7万3803.25ドルに上昇。4日連続で最高値を更新した。

シティ・インデックスのシニア・マーケット・アナリスト、マット・シンプソン氏は「過去の例を見ると、ビットコインは最高値更新後にボラティリティーが高まる。また、米連邦準備理事会(FRB)は市場の期待ほどハト派的ではないようだ」と述べた。

一方、米ソフトウエア会社マイクロストラテジーはビットコインの購入資金調達として、ここ10日足らずで2回目となる転換社債(CB)発行計画を明らかにした。

一部の専門家はこうした動きもボラティリティーにつながっていると指摘。

インベスのジョナサン・チュー最高リスク責任者は「クジラが大規模な取引を行うと、波及効果と急激な価格変動を引き起こし、ボラティリティーが高まる」と述べた。

仮想通貨イーサも1週間ぶり安値。4%以上下落し3670ドルで取引されている。