[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米国株式市場は反発。ダウ工業株30種 が上げを主導したほか、S&P総合500種は終値ベースの過去最高値を更新した。米製薬大手メルクの上昇が寄与した。一方、市場では政策金利の道筋を占う上で今週発表されるインフレ統計と米連邦準備理事会(FRB)当局者の発言が注視されている。

メルクは4.96%高で終了し、ダウ構成銘柄の値上がり率トップとなった。米食品医薬品局(FDA)が26日に同社の肺動脈性肺高血圧症(PAH)治療薬を承認したことを受けた。

ダウは1.22%上昇と、昨年12月13日以来の高い上昇率を記録。史上初の4万ドル突破までわずか1%弱に迫った。

一方、ナスダック総合は上値が重かった。半導体大手エヌビディアが2.5%安で2日続落となったことが響いた。

29日には2月の個人消費支出(PCE)価格指数の発表を控える。米株式市場は聖金曜日の祝日で休場となる。

エドワード・ジョーンズの投資戦略責任者クレイグ・ファー氏は「FRBは堅調な米経済により柔軟な政策運営が可能になっているため、(利下げ開始決定に)時間をかける余地があるし、そうするべきだ。拙速な利下げはおそらく悪い結果を招くだけだろう」と指摘。

また、FRB当局者にとって本当の課題は、市場の期待が一方向に傾き過ぎないように図ることだとした。

S&P500の第1・四半期の上昇率は2019年以来の大きさとなる見込み。

S&Pの主要11セクター全てが上昇 金利動向に敏感な公益事業と不動産の上げが目立った。

ゲーム販売の米ゲームストップは15.03%急落。26日発表の第4・四半期(2月3日終了)決算が減収となり、人員削減も合わせて公表したことが嫌気された。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を4.5対1の比率で上回った。ナスダックでも2.68対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は106億5000万株。直近20営業日の平均は122億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 39760.08 +477.75 +1.22 39461.98 39769.41 39461.98

前営業日終値 39282.33

ナスダック総合 16399.52 +83.82 +0.51 16424.76 16431.83 16279.17

前営業日終値 16315.70

S&P総合500種 5248.49 +44.91 +0.86 5226.31 5249.26 5213.92

前営業日終値 5203.58

ダウ輸送株20種 16028.55 +177.70 +1.12

ダウ公共株15種 874.73 +23.30 +2.74

フィラデルフィア半導体 4899.95 +48.07 +0.99

VIX指数 12.78 -0.46 -3.47

S&P一般消費財 1487.53 +16.24 +1.10

S&P素材 583.63 +8.28 +1.44

S&P工業 1066.00 +16.78 +1.60

S&P主要消費財 812.84 +7.77 +0.96

S&P金融 697.35 +8.42 +1.22

S&P不動産 246.46 +5.82 +2.42

S&Pエネルギー 713.36 +6.67 +0.94

S&Pヘルスケア 1722.04 +22.15 +1.30

S&P通信サービス 285.16 +0.32 +0.11

S&P情報技術 3825.31 +4.71 +0.12

S&P公益事業 330.99 +8.87 +2.75

NYSE出来高 10.10億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 40510 + 80 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 40465 + 35 大阪比

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