Clare Jim

[香港 15日 ロイター] - 中国の不動産開発大手、万科企業は、短期的な流動性に問題を抱え経営難に直面しているとした上で、事業を安定させ負債を削減するための一連の計画を準備していると明らかにした。

証券取引所への文書によると、郁亮会長と祝九勝最高経営責任者(CEO)が14日のアナリスト会合で、深センの国有資産監督当局と筆頭株主の国営深圳地下鉄に状況を報告し支援を受けたと述べた。

この会議で、新たな銀行融資を求める際の担保として、総額約1300億元(180億ドル)の資産パッケージを準備していると説明したとブルームバーグ・ニュースが15日に報じた。万科は、この報道についてコメントを差し控えた。

先週、万科は、東北部の山東省済南に駐在する幹部が警察に連行されたとする中国メディアの報道を確認していたが、14日には、捜査は会社とは関係のない個人的な問題を巡るものだと当局から説明を受けたと述べた。

万科は、経営陣の不正行為を告発したビジネスパートナーを相手取り名誉毀損で訴訟を起こしたと述べた。

またプロジェクトを完了し、予定通りにアパートを引き渡すと約束した。

UBSのアナリストは12日付のリポートで、万科の流動性問題への対応で関し深セン政府が、万科の2025年までに満期を迎える債券を肩代わりし、事業運転資金を供給する新たな金融支援を提供するとの見方を示した。