Nobuhiro Kubo

[東京 25日 ロイター] - 半導体製造装置メーカーのディスコは25日、2024年4─6月期の連結営業利益が前年同期比59.7%増の271億円になりそうだと発表した。生成AI(人工知能)やパワー半導体向けの装置需要が堅調で、同四半期として過去最高を見込む。

市場動向との連動性が高い出荷額は前年同期比3割超増の935億円と、過去最高水準を予想する。為替は1ドル=145円で設定した。

同社は四半期ごとに業績予想を公表し、通期の見通しを開示していない。IBESがまとめたアナリスト15人の通期予想は連結営業利益の平均が1639億円。

パソコンやスマートフォン向けは本格的な回復の兆しがまだ見えないものの、自動車の電動化などを背景に電力を制御するパワー半導体、生成AI半導体向けの装置は強い需要が続くとみている。

併せて発表した24年3月期の通期業績は、連結営業利益が前年比10%増の1214億円だった。連結売上高は同8.2%増の3075億円と、初の3000億円台に乗せた。付加価値の高い製品の出荷が増えた上、為替が前年より9円ほど円安に振れて利益を押し上げた。

同社は売り上げの6割がドル建て、部材調達などコストのほとんとが円のため、為替の円安は業績にプラスに作用する。