Allison Lampert

[29日 ロイター] - 米航空機大手ボーイングが29日、社債発行を通じて100億ドルを調達した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

今年1月に起きたアラスカ航空機事故などで主力小型機「737」の生産縮小と品質管理強化の対応に追われているボーイングは、第1・四半期に手元資金が39億3000万ドル減少。来年から2026年にかけては合計120億ドルに上る債務返済期限も迫っており、市場関係者の間では大型起債に動くとの観測が浮上していた。

2人の投資家によると、今回発行された社債の期間は3年から40年までと幅広い。一方で需要の強さを背景に、5年債と7年債、10年債のプライシングは当初時点より35ベーシスポイント(bp)、30年債と40年債でも40bpそれぞれタイト化した。また圧倒的な引き合いを反映する形で、応募総額は713億5000万ドルに達した。

ボーイングは直接のコメントを拒否したが、先週の決算発表後にブライアン・ウエスト最高財務責任者(CFO)が行った発言を改めて指摘した。

ウエスト氏は、同社がバランスシートの健全な運営や投資適格級格付けの維持優先、生産とサプライチェーンの安定化に強い決意で取り組むと述べていた。