Pete Schroeder

[ワシントン 20日 ロイター] - 米連邦預金保険公社(FDIC)のグルーエンバーグ総裁が20日、辞意を表明した。

内部のセクシャルハラスメントやその他不適切行為を巡る責任を問う声が広がる中で、後任が固まり次第、総裁の座を去るつもりだと述べた。

ホワイトハウスのミシェル副報道官は、近く後任候補を提示する方針を示した。

FDICについては、外部調査によって職員によるさまざまな不適切行為が報告されている。またグルーエンバーグ氏自身の部下に対する感情的な振る舞いも問題になった。

この日も上院銀行住宅都市委員会のブラウン委員長(民主党)が声明で、FDICの「根本的な改革」が必要だと述べ、総裁交代を訴えていた。

グルーエンバーグ氏(民主党)は先週議会で、FDICの組織的な文化と自らの行動に関する問題解決に取り組むと約束。ただ与野党双方の議員ともに、同氏ではFDICの改革はできないとの見方を示した。

FDICは、他の米金融規制当局と共に銀行の資本規制強化などの計画に取り組んでいる。

アナリストらは、後任人事がいつ上院で承認されるか不透明だと指摘する。上院銀行委の共和党トップらはグルーエンバーグ氏の即時辞任を求めており、後任が決まるまで総裁にとどまることができるか懐疑的な見方も出ている。

後任が承認される前にグルーエンバーグ氏が辞任すれば、ヒル副総裁(共和党)にリーダーシップが移行し、FDICは民主と共和が2対2で拮抗することになる。