Liz Hampton

[ヒューストン 18日 ロイター] - 米テキサス州ヒューストンで開催されているエネルギー業界の国際会議「CERAウィーク」では業界幹部から、液化天然ガス(LNG)は価格が過去9カ月間で3割程度下落しているため需要が高まっており、短期的に需給が引き締まるとの見通しが示された。

LNGは供給の増加に伴って価格が下落。4月積みの北東アジア向けが先週100万BTU(英国熱量単位)当たり8.60ドルと、2021年4月以来の安値を付けた。

大手資源商社トラフィギュラのガス・電力・再生可能エネルギー部門グローバルヘッド、リチャード・ホルタム氏は「使い古された言い草だが、安値を修正するのは安値だ。ガス価格はこのところ非常に安いので、競争の上で優位になっている」と述べた。LNGは価格下落で需要が強まり、全世界の生産量が2026年からの5年間に40%増加すると見込んでいる。

一方大手資源商社ガンバーのトルビョーン・トーンクビスト会長は、LNGの供給が向こう5年間に3割程度増えると予想。今のところ市場で需給の逼迫は起きておらず、ガスは供給が潤沢なため価格は低水準が続きそうだと述べた。

米国産LNG輸出の有力な担い手であるトナルエナジーズのパトリック・プヤンヌ最高経営責任者(CEO)も、26年からの5年間に供給が増えると見込んでいる。「(供給増加は)買い手である顧客にとってとても朗報だ。われわれは次の世代の需要を手にすることになる」と語った。