Colleen Howe Chen Aizhu

[24日 ロイター] - 中国国有の石油大手、中国石油化工集団(シノペック)が24日に上海証券取引所に提出した書類によると、2023年の通期決算は純利益が前年比9.9%減少の605億元(83億7000万ドル)となった。石油・ガス価格の下落が重しとなったが、燃料需要の回復には支えられた。

新型コロナウイルス対策で燃料と化学製品の需要が打撃を受け、純利益が6.9%減った2022年よりやや悪化した。

ただ、航空機の利用が急増し、中国国内での自動車の利用が増えたのに伴い、航空燃料とガソリンがパンデミック(世界的大流行)後の需要回復をけん引した。

ガソリンとディーゼル燃料の売上高はそれぞれ14.3%と6.4%増加。航空燃料の売上高は49.5%増だった。

今年の原油生産量は2023年の2億8023万バレルから2億7906万バレルに減少する一方、天然ガスの生産量は昨年の1兆2920億立方フィートから1兆3800億立方フィートに増えると見込んでいる。しかし石油化学事業は化学繊維とプラスチックの売上高が1.8%減となり、不振が続いている。

今年の設備投資額は探査・開発などに向けて1730億元を計画している。昨年の実績値は1768億元だった。