[11日 ロイター] - 11月の米大統領選の共和党候補指名を確実にしているトランプ前大統領の陣営は11日、候補者同士の直接討論を企画する「大統領討論委員会」(CPD)に書簡を送り、民主党候補指名が固まったバイデン大統領との討論会を従来よりも早い時期に開き、討論会の回数も通常の3回より増やすよう要請した。トランプ氏陣営が同日公表した。

トランプ氏は共和党予備選で対立候補との討論を拒否したものの、バイデン氏に対しては態度を一変し、「いつでも、どこでも、どんな場所でも」自分と討論するようあおり立てている。

ただ、バイデン氏陣営は直接討論に難色を示している。トランプ氏が壇上で討論ルールを守らないと懸念されるためだ。バイデン氏の側近の一部は、同じ舞台に立つとトランプ氏を目立たせてしまい、支持率の上昇につながると警戒している。バイデン氏はトランプとの討論会参加を確約していないが、参加の可能性は否定していない。

ロイター/イプソスの世論調査によると、登録有権者の支持率はバイデン氏がリードし41%を確保。トランプ氏は37%となっている。

大統領選候補同士の討論会を巡っては、共和党全国委員会が2年前、時期や形式、司会者選びでトランプ氏が不満を表明したことを受けて参加しないと決定していた。