バイデン氏、ガザは「人道危機」 学生の怒りに理解
5月19日、バイデン米大統領は南部ジョージア州モアハウス大学の卒業式で演説し、パレスチナ自治区ガザを巡る学生の怒りに理解を示した=写真(2024年 ロイター/Alyssa Pointer)
(ロイター)
[アトランタ 19日 ロイター] - バイデン米大統領は19日、南部ジョージア州モアハウス大学の卒業式で演説し、パレスチナ自治区ガザを巡る学生の怒りに理解を示した。
ガザの状況について「あなたたちの多くが怒りやいら立ちを感じているのは承知している」とした上で、「人道危機だ」と述べ、即時停戦を求めていると強調した。
卒業式ではパレスチナへの連帯の象徴となっている黒と白のスカーフ「ケフィエ」をガウンに巻いた学生や、バイデン氏の演説中に背を向ける学生もいた。
バイデン氏は黒人への支持も強調し、米国の根幹を脅かしているとする人種差別や分断への反対を訴えた。モアハウス大は歴史的に黒人学生が多い。
「民主主義が機能しているか疑問に思うのは当然だ」とした上で、それでも米国民は「白人至上主義の毒に反対し、構造的な人種差別を根絶しなければならない」と述べ、民主主義の保護を訴えた。
一方、トランプ前大統領は18日のイベントで、エイブラハム・リンカーン以来、自分ほど米国の黒人のために尽くしてきた大統領はいないなどと述べ、奴隷制を廃止したリンカーン元大統領を引き合いに出して秋波を送った。