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[キーウ 20日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は20日、首都キーウ(キエフ)でロイターのインタビューに応じ、西側同盟国は同国への軍事支援に関する決定に時間をかけすぎていると指摘し、ロシア軍のミサイル迎撃を支援するなどより直接的に戦争に関与するよう同盟国に働きかけていると語った。

ロシア軍はこのところウクライナ北東部で攻勢を強めているほか、東部ドンバス地方(ルガンスク、ドネツク両州)で支配地域を広げている。

「ドンバスは非常に強力な(戦闘の)波に見舞われている」とし、同地方のクラホフ、ポクロフスク、チャソフヤールで特に激しい戦闘が繰り広げられているとした。

ゼレンスキー氏は米国など同盟国に軍事支援を加速するよう改めて呼びかけ、どの決定も1年ほど遅いと嘆いた。

さらに、ウクライナ近隣の北大西洋条約機構(NATO)加盟国がウクライナ上空でロシア軍のミサイルを迎撃して防衛を支援することを提案。

「ロシアはウクライナ領内で(軍用機)300機を動員している。上空で抵抗するには少なくとも120─130機が必要」と指摘。西側諸国が軍用機をすぐに供給できなくても 近隣のNATO加盟国から軍機を飛行させてロシアのミサイルを撃ち落とすことは可能だと述べた。

また、ロシア国境地帯やロシア領内のロシア軍事装備を西側同盟国から提供された兵器で攻撃できるよう同盟国と交渉していると明らかにしたが「今のところ、前向きな動きは何もない」と語った。

6月にスイスで開催されるウクライナ和平会議については、中国の参加が「非常に重要」との認識を示した。