学力高いが育成に課題

 生産性向上の原動力となる「IT・デジタル化」や、付加価値創出の持続可能性を問う「環境」などの計6要因から生産性を評価し、OECD38カ国やG20諸国など計46カ国を対象に国際比較を行った。

 「教育・人材」について、46カ国の平均を50とした場合、OECDの平均スコアが47.4であるのに対し、日本は63.7と、他国より優れている。サブカテゴリでみると、学校教育成績が90.1、社会人学力成績が100.0で、スコアを底上げしている。一方、人材投資・育成と付加価値創出力は、順に37.9、26.8で、平均を大きく下回った。

 6つの要因のうち、「IT・デジタル化」は56.6となっており、唯一OECD平均(58.7)を下回っている。サブカテゴリをみると、インフラ(74.6)や政府(73.9)は、高い水準にある一方で、産業化(52.1)や付加価値創出力(25.9)に課題がみられた。

生産性評価要因の国際比較(日本生産性本部)