新潟・長岡労働基準監督署は、建築物解体工事の安全対策強化と安全総点検を、新潟県建設業協会長岡支部など21の関係団体へ要請した。管内では近年、解体工事の労働災害が増加しており、工事現場での安全確保が喫緊の課題としている。

 昨年12月には長岡市内の解体工事現場で、解体用つかみ機のアタッチメントにつり紐を掛けようとしていた際にアームが突然旋回し、労働者が建築物との間に頭部を挟まれる死亡災害が発生。再発防止のポイントとして、有資格者による作業管理の徹底、重機のアームと接触するおそれのある箇所への立入禁止、運転者が運転席から立ち上がる際の操作レバーの無効化などを挙げている。

 要請では各団体の会員事業者に対して、安全な作業計画の作成と労働者への周知徹底、チェックリストを使った解体作業の安全総点検を求めた。