労災防止へ「5つの盾」

 何枚も並べたスイスチーズの空いた穴にエラーが通り抜けてしまうことで、労働災害が起きる――。イギリスの心理学者、ジェームズ・リーズンが、組織事故の発生するメカニズムをスイスチーズに見立てて解説したのは、安全衛生担当者であれば、よく知られているところだ。

 本書では労働災害を防ぐには、スイスチーズの穴を小さくする、なくすことが必要と考えた。スイスチーズを5つの盾として見立て、穴のない実践的な安全衛生活動を提唱している。

 第1の盾は基盤となる「組織」、第2の盾は作業前に行う安全衛生活動として、不安全行動を洗い出すKYやリスクアセスメントを挙げた。第3の盾は作業中に行う安全衛生活動で、「〜かもしれない」と考えて行動することが重要とした。第4の盾は監督業務で、第5の盾は「つい、うっかり」を防ぐ設備としている。

 「雇入れ時教育記録」「負傷プロセス特定票」「安全衛生指示書」などすぐに実践できる様式集も参考になる。

(能田清隆 著、労働新聞社 刊、TEL:03-5926-6888、B5判、72ページ、税込990円)