高松市にある国のハンセン病療養所、大島青松園を香川と高知の両県知事が視察しました。入所者が30人を切る中、療養所の将来のあり方が大きな課題です。

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大島青松園を訪れたのは、香川県の池田知事と高知県の濵田知事です。国の誤った強制隔離政策で療養所に収容されたまま亡くなった人たちが眠る納骨堂に花を手向けました。

2人は両県の政策課題について認識を深め連携しようという会議の一環で訪問したもので、回復者の森和男さん、野村宏さんと面談。高知県出身の野村さんは、入所した当時の苦労を語りました。

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(野村宏さん・高知県出身)「療養所と言っても名ばかりで園内の維持管理というのはすべて入所者によって、私もそうだったけどいろいろなことをやらされて」

戦後、最も多いときは700人を超えていた大島青松園の入所者。現在はわずか29人です。療養所の将来をどうするのか、香川県にとっても喫緊の課題です。

(池田豊人香川県知事)「この島への交流の拡大は、コロナもようやく出口も見えてきているので、いろんな県民がここへ訪れることができるようにいろんな工夫を考えていきたいと思います」

このあと両知事は園内の資料館などを見学し、ハンセン病問題と向き合う大切さを改めて実感していました。