米国セバストポール市での体験を報告する派遣団の中学生たち=武雄市役所

 武雄市と姉妹都市交流を続ける米国カリフォルニア州・セバストポール市に3月中旬から派遣された中学生18人の帰国報告会が17日、同市役所であった。訪問事業は新型コロナ禍を経て5年ぶりに復活。異国での驚きの体験や、充実した交流の日々をそれぞれ報告した。

 引率者を含む23人が、3月23日から今月3日までセバストポール市を訪れた。中学生はそれぞれ現地のホストファミリー宅に泊まり、学校に体験入学したり、車で買い物に出かけたりした。通訳はおらず、勉強した英語を使って交流した。

 生徒は「言葉が通じるか不安だったが、だんだん会話ができるようになった」「文化の違いを知り、視野が広がったと思う」などと成果を報告した。「食事はジャンクフードばかりと思っていたが、意外とヘルシーだった」と笑いを誘う意見もあった。

 旧山内町時代の1985年に始まった交流は来年、40周年を迎える。同町の犬走葵琉あいるさん(14)は父親の智英さん(41)に続き、2世代での参加となった。

 葵琉さんは「向こうの学生はメークや服装が自由でうらやましい。学校の先生もお菓子を食べながら授業をしていた」と習慣の違いを実感した様子。智英さんは10年前にホストファミリーも務め「家に来た学生が4歳だった娘にセバストポールにおいでと言ってくれた。それが現実になって感無量」と話した。

 セバストポール市から学生が来日する来年3月には、交流40周年の記念行事を計画している。(澤登滋)