旧大島邸で開かれた「唐津やきもん祭り茶会」で、古唐津を手に取るなどして器談義を交わす参加者=唐津市南城内

 「第12回唐津やきもん祭り」が29日、唐津市中心街で始まった。あちこちで唐津焼の展示販売が行われたほか、旧大島邸では「唐津やきもん祭り茶会」が開かれ、器好きの参加者が古唐津談義に花を咲かせた。

 旧大島邸の茶会は、予約していた7人ずつの4組が、3時間半ほどかけて香煎席(李朝席)、点心席、茶席(唐津席)を楽しんだ。神戸市の光明寺住職山西昭義さん(58)が亭主を務めた茶席では、お客さんが8種類の「唐津焼陶片せんべい」から一つ選ぶと、同じ絵柄の桃山時代や江戸初期の古唐津で薄茶を楽しめるという趣向が凝らされていた。

 この茶会は人気の企画で県外からの希望者が多い。以前申し込んだ際はコロナで中止になり、初参加した京都市の吉田常茗(じょうみょう)さん(66)は「山西さんは唐津焼のコレクター。スペシャルなお茶会で唐津まで来てよかった。どの茶室もよかったし、お茶もお菓子も大変おいしくいただきました」とにこやかな表情で語った。

 イベントの多くはすでに受け付けを終了している。やきもん祭りは5日まで開かれる。(宮﨑勝)