新茶が入ったつぼを奉納するうれしの茶活性化委員会の山口満夫会長(左)=嬉野市嬉野町の豊玉姫神社

 立春から数えて八十八夜に当たる1日、新茶を奉納する「献茶祭」が嬉野市嬉野町の豊玉姫神社であった。一番茶の収穫が最盛期を迎える時期で、茶業関係者ら約30人が「うれしの茶」の豊作と茶業振興を祈願した。

 生産者や茶商らで構成する「うれしの茶活性化委員会」が主催。山口満夫会長(69)ら4人が、一番茶を詰めた茶つぼをそれぞれ神前にささげた。神事の後、山口会長は「このところ雨が多い状況だが、生産者の努力で例年同様に良質の茶の収穫が進んでいる」と話した。

 うれしの茶は昨年8月の全国茶品評会の蒸し製玉緑茶と釜炒(い)り茶の両部門で個人・産地の最高賞に輝き、11年ぶりに4冠を達成した。山口会長は「『日本一』を継続することが生産者や流通業者の活性化につながる」と期待した。

 一番茶の収穫は2、3日ごろがピークで、連休後半まで続く。本年度は例年並みの取扱量1050トン、販売額15億円を見込んでいる。(市原康史)