プロボクサーやタイで学んだキックボクシングの経験を生かして指導する下野有香さん=鳥栖市の「スタジオ クオル鳥栖」

 鳥栖市に女性限定のボクシングとキックボクシングの教室がオープンした。元プロボクサーで学校講師の下野有香(ありか)さん(27)=久留米市=が、プロのリングで培い、キックボクシングの本場タイで学んだテクニックを伝授。殴る、蹴るという“非日常”の体験でストレスを発散できる場を提供している。

 市内のレンタルスタジオで月曜午後8時から開いている。4月に始め、定員6人のうち既に40〜50代の4人が参加。ウォームアップ、縄跳びからシャドーボクシング、ミット打ちまでを1時間かけて行う。下野さんは「格闘技は怖い、危ない、男性ばかりで通いづらいというイメージがあるので、女性が参加しやすい教室をつくりたかった」という。

 下野さんは大学生だった20歳の時、フィットネスジムのトレーナーに見込まれてボクシングを始め、22歳でプロテストに合格した。学校講師を務めながら後に世界チャンピオンとなる選手らと3戦して敗れ、2022年末に引退。その後もトレーニングを続け、タイでキックボクシングのグループレッスンを学んだ。

 「最も興味があるのは教育」という下野さんは、教室を通じて子育て中の母親や子どもたちとも交流したいという。「将来は学習塾も開いて文武両道で教育と関わり、私にしかできないことに取り組みたい」と語る。教室は1回2千円。問い合わせはインスタグラム@youxiangxiaye(樋渡光憲)