さいたま市立大宮国際中等教育学校の女子生徒2人が3日、同市北区の大宮盆栽美術館で、盆栽をイメージして考案したスイーツを販売した。盆栽の表現にチョコレートや抹茶パウダーを使った自信作で、アイデアを出し合った2人は「販売が実現できて本当にうれしい」と話した。

 販売したのは、同校5年生の大城実花(みか)さん(16)と林明衣(めい)さん(17)。2人は昨年、「市立高校生創・さいたまスイーツ応援プロジェクト」に参加し、企画が選出された。大城さんによると、姉妹都市の米国ピッツバーグ市の高校生が昨夏に来日。ホームステイした女子生徒らと一緒に同館を訪れた。大城さんは「盆栽の受けがすごくよくて、盆栽をスイーツにというアイデアが生まれた。さいたま市の魅力の一つとして注目されていて、盆栽のPRにもなると思った」と振り返る。

 「パティスリー ポルトボヌール」(浦和区北浦和)の協力を得て、放課後に協議を重ねながら約2カ月かけて完成。チーズクリームやホイップクリームを使い、容器は盆器をイメージした。盆栽やイタリア語のボーノ(おいしい)から、名前は「BoN」。試食を繰り返してきた2人は「めっちゃ、おいしいです」と笑顔で語った。今回初めて700円に価格設定し、午前10時の販売開始から約2時間で用意した48個を完売した。

 販売までにはさまざまなハードルがあり、大城さんは「多くの人に協力していただいて実現できた。本当にうれしいです」。林さんは「自分で考えたものが、たくさんの人に提供できたことはうれしい。盆栽を含めて、いろいろなことへの興味が広がるきっかけになった」と話した。

 2人が今年2月の市議会文教委員会のオープン委員会に参加したことを契機に、今回の販売が実現した。大盆栽まつりの期間中、同館2階で、臨時開店する「ホリデイコーヒー」(大宮区寿能町)が販売に協力した。