リニア中央新幹線のトンネル工事をめぐり、JR東海は5月20日、山梨県内から静岡県側に向けて、地質や地下水について調べるボーリング調査を再開しました。

リニア中央新幹線のトンネル工事の前段階で行われる調査「高速長尺先進ボーリング」は、地質や地下水について調べるものです。

JR東海によりますとボーリング調査は、2023年2月から山梨県内で実施し、一時中断していましたが、2024年5月20日、静岡県との県境の手前501mの地点から静岡県側に向けて調査を再開したということです。

静岡県はこれまで、県境から300m以内の調査を行わないよう求めていましたが、5月13日の県の専門部会で「科学的な観点からリスク管理ができる」として、ボーリング調査を認める判断をしました。

JR東海は、慎重に調査を進め、県境を越えて静岡県内での調査を実施したいとしてます。

一方、トンネル工事を行っている岐阜県瑞浪市で井戸の水位が低下したことをめぐって、JR東海の丹羽社長は5月16日の記者会見で工事を中断してボーリング調査を行う表明した一方、「静岡工区の状況とは異なる」という考えを示しています。