中国の半導体受託製造大手、中芯国際(00981/香港、688981/上海)が5月11日、2023年1〜3月期(第1四半期)の業績報告を発表し、前年同期比で減収減益となったことを明らかにした。
 
 23年1〜3月期の売上高は102億889万人民元で、前年同時期の118億5401万元から13.88%減少した。当期のシリコンウエハー月産能力は73万2250枚で前年同期比12.81%増となった一方、シリコンウエハーの販売数は125万1715枚で同31.98%減と大きく減少。22年10〜12月期と比べても20.48%減った。これにより生産能力使用率も前年同時期の100.4%から68.1%にまで落ち込んだ。
 
 純利益は18億3887万元で、前年同時期の36億1872万元から49.18%減とほぼ半減。親会社株主に帰属する純利益は15億9132万元で、前年同時期の28億4345万元から44.03%減となった。大幅な減益について同社は、シリコンウエハー販売量の減少、生産能力使用率の低下を挙げている。
 
 23年4〜6月期については、1〜3月期に比べて生産能力利用率と出荷量がやや増加する一方、シリコンウエハー平均単価が下落すると予測。半導体市場の全面的な回復の兆しは見えず、売上高は当期に引き続き前年同期比で2ケタの減少となる見通しを示した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)