自動車用ばねメーカーの華緯科技(001380/深セン)が5月16日、深セン証券取引所のメインボードに新規上場した。公開価格28.84元に対し、初値は20.08%上回る34.63元だった。終値は同7.04%高の30.87元だった。
 
 同社は2005年に浙江華緯針紡有限公司として設立した民営企業で、16年に株式会社化した。サスペンション用ばね、ブレーキ用ばね、異形線ばね、スタビライザーなど、自動車用ばねの研究開発、生産、販売を主業務としている。中国国内市場の乗用車生産台数から推算した、同社のサスペンション用ばね市場シェアは20年が10.81%、21年が14.26%、22年が17.78%となっており、着実にシェアを拡大している。
 
 22年12月期の売上高は8億9022万元(前期比24.02%増)、純利益は1億1233万元(同77.40%増)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が2億1000万〜2億5000万元(前年同期比17.10〜39.40%増)、親会社株主に帰属する純利益が1900万〜2300万元(同33.85〜62.03%増)。
 
 新規上場に伴い調達予定の4億3420万元(約85億円)は、46%の2億元を年産8000万個の各種高性能ばねおよび正面処理技術改良プロジェクトに、約43%の1億8520万元を高性能新エネルギー自動車サスペンション用ばねスマート生産ラインプロジェクトに、約11%の4900万元を研究開発センタープロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)