「田舎で農業をやりたい」と思う人は多くいるだろうが実際に始めるのは、簡単ではない。そんな中、お隣・韓国では農業が厳しい現実に直面している。
4月18日、韓国統計庁は「2023年農林漁業調査結果」を公表。昨年12月1日基準で全国農家は99万9000世帯、農家人口は208万9000人になったことを明かした。
農家世帯数が100万人以下に落ちたのは2011年関連統計作成以来初めてだ。
高齢化に伴う農業放棄などの影響は大きく、前年より農家は2万4000世帯、農家人口は7万7000人も減少した。
また、農業をする人の高齢化も問題だ。65歳以上の比率は52.6%で、1年前より3.8%も増加した。つまり韓国では農村の2人のうち1人は老人であるということだ。
この結果は、1986年の統計開始以来、最も高い数値になる。この状況が続けば、各地の農村が消滅するのも現実味をおびてくる。
こうした状況に、韓国内では「農産物価格が暴騰する大きな理由だろう。人手不足の深刻具合を見るに今後、農作物の価格は落ちることはない」「大企業の農業参入を支持するしかない」「若者が農業を始めようにもハードルが高すぎる」など、多くの意見があがった。
また、ピンチに陥っているのは農業だけではなく、漁業や林業も同じく高齢化に歯止めが止まらない。タイパを重視する昨今の若者たちが、農業を志すようになるのは簡単ではない。しかし、しっかりした対策を練らなければジリ貧だ。
(文=サーチコリアニュース編集部)