元ブラジル代表のロナウドが、自身がオーナーを務めるクルゼイロの所有権を手放した。

 現地時間4月29日、ブラジル1部のクルゼイロは、ロナウドが21年に取得した90パーセントのクラブ株式を、68歳の実業家ペドロ・ロレンソが保有する会社『BPW Sports』に7300万ユーロ(約113億1500万円)で売却したことを発表した。

 ただロナウドはオーナーではなくなるものの、理事会メンバーとしてクラブとの関りは続いていくようだ。
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 21年12月に自身がプロデビューを飾ったクルゼイロをおよそ4億レアル(約120億円)で買収してオーナーに就任。2部に低迷していたクラブを2022年シーズンにカンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル全国選手権1部)復帰へと導いていた。

 しかし、そのカンピオナート・ブラジレイロ・セリエAで昨シーズンは20チーム中14位、今シーズンも4節を終えて7位と思ったほど成績は上向かず、13年と14年に国内リーグを連覇したようなかつての名門の姿を見せられていなかった。そのため、一部のファンからロナウドの退任を求める声も上がっていたようだ。

 ロナウドは株式売却の記者会見で、こう話している。

「私たちは多くの困難に直面してきたが、その大半は乗り越えてきた。途中でつまずいたこともあったが、クラブの状況が非常に不安定であったことを考えると、今日は自分の義務を果たしたという気持ちでクルゼイロを引き渡すことができる」

 さらに今後について質問されると、次のように答えた。

「次はバジャドリーだ。その後はしばらく休みを取るつもりだ」

 現在もオーナーを務めるスペイン2部のバジャドリーも、クルゼイロと同様に手放す意向を示した。「フェノーメノ(怪物)」と呼ばれた男の動向に注目が集まっている。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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