5月4日、私はロンドンのエミレーツスタジアムでプレミアリーグ第36節のアーセナル対ボーンマスを取材した。

 試合直前、アーセナルのミケル・アルテタ監督がピッチ上でこの一戦を生中継するテレビ会社のインタビューに答えていた。印象的だったのは、インタビューが終わった途端、集まった大勢のファンから拍手が沸き起こっていたことだ。

 今季、アーセナルのホームゲームは残り2試合。今回のボーンマス戦と最終節のエバートン戦だ。優勝に向けてガナーズファンの興奮と期待感が伝わってきた。

 また、開幕戦で大怪我をして長期離脱を強いられたユリエン・ティンベルがメンバー入りするという噂もあったが、結局、ベンチには入らず。冨安健洋が左サイドバックで先発に名を連ねた。
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 その冨安は、試合開始直後からハードワークし、粘り強い守備を披露。攻撃でも、タイミングの良いランニングで相手のペナルティエリア内に侵入するなど、好機を演出。23分にはマーティン・ウーデゴーのFKを頭で折り返してトーマス・パーテイの決定機を作った。

 最近のアーセナルのFKやCKでは、ベン・ホワイトが警戒されるようになっているので、セットプレーのチャンスの際には冨安がフリーになり、今まで以上に得点の機会が増えるはずだ。

 その後、アーセナルは試合を支配し、前半終了間際にブカヨ・サカのPKで先制に成功する。後半には70分にレアンドロ・トロサールが貴重な追加点をゲット。このゴールで落ち着きが生まれるとアディショナルタイムには、デクラン・ライスのダメ押し弾が決まり、3−0で勝利を飾った。

 アーセナルは1試合消化の少ない2位のマンチェスター・シティと勝点1差で首位をキープした。

文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)

著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。

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