5月11日に開催されたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝・第1レグで、横浜F・マリノスはアル・アインとホームで対戦。2−1で逆転勝利を収め、悲願のアジア制覇に前進した。

 横浜は鋭い出足を見せるも、13分に一瞬の隙を突かれてモハンメド・アルバルーシに先制点を許す。しかし、粘り強く反撃を続け、72分に植中朝日がヘッドで同点弾を奪取。俄然勢いづくと、84分に渡辺皓太が勝ち越し点を挙げ、UAEの難敵に先勝した。

 一方、アル・アインにとっては痛恨の逆転負けとなった。ただ、エルナン・クレスポ監督はあくまで2戦合計180分の戦いと割り切っており、下を向く様子は全くない。

「今日の負けは前半の負けということで、とても良いチームと戦っての負けと捉えている。後半と捉えている2戦目は、立て直して良くプレーできるようにしっかりと全てを分析して、次の機会を待ちたいと思う。次の試合ではちょっと違った我々を見せられるようにしたい」

 横浜国際総合競技場には5万人超のサポーターが駆けつけ、マリノスに大きなアドバンテージを与えた。第2レグでは一転して、アル・アインに多くの味方がつくなかで、かつてインテル、チェルシー、ミランなどでプレーした元アルゼンチン代表FWの指揮官は、「逆転に自信はある?」と問われると、力強くこう断言した。
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「とても自信がある。なぜなら次は我々のホームで戦うからだ。ホームでファン・サポーターの方々と一緒に戦うことはとても心強い。今日はやはり相手のホームということで、相手のファンがとても大きな声を出して応援していたので、なかなか簡単ではなかった。次はそれが真逆になる」

 ちなみにクレスポ監督は、ミラン時代の2004-05シーズン、現マリノス指揮官のハリー・キューウェルを擁するリバプールとチャンピオンズリーグの決勝で激突。自身の2発などで前半のうちに3点を先行するも、猛反撃に遭って追いつかれ、まさかの大逆転負けを喫した。

 奇しくもACL決勝の第2レグは、サッカー史に残るイスタンブールの激闘からちょうど19年。互いに選手から監督となった。舞台を横浜からアル・アインに移して行なわれる戦いは、一体どんな展開となるだろうか。

取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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